メイン♪(曲)
□謎謎
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「私、自分大っ嫌い」
こともなげに亜里沙は言った。
「・・・何故だ?」
私は問う。
私にとってかけがえのない彼女は、なぜ自分を嫌う。
私は、お前さんが好きだぜ?
言葉にはできない思いを胸の中で発した。
「私は、汚くて、意地が悪くて、欲張りで、我が儘で自分勝手だから」
苦笑しながら亜里沙は言った。
断言して言う彼女。
だが、それは私の知っている亜里沙とはまるで別人だ。
「お前さんはそんな人間には見えんぞ?
誰からも疎まれる私のそばにいてくれているじゃぁないか」
私の知っているお前さんは、明るくて、優しくて、楽しそうな笑い声で私の心をとかしてくれる、そんな人間だ。
でも、言葉にはできない。
私がそう言うと彼女はあはは、と乾いた声で笑い、
「先生には私の内側の醜さなんて知らないからそんなこと言えるんですよ。
それに、私が先生のそばにいるのは先生は一緒にいると楽しい私のお友達だからですよ」
と、言い「それに先生は誰からも疎まれてるってわけじゃないでしょ?ピノコちゃんとかいるでしょう?」と付け加えた。
友達・・・。
お前さんにとっては私はそういう存在なんだろうな。