メイン♪(長編)【その包帯を風に乗せ】

□赤に染まる(BJ目線)
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病院でのオペを終えて、キリコに手続きなどをさせるため
彼女の病室へ向かう。


ピノコは疲れて、待合室の椅子で寝ているのでおいておこう。


階段を登りながら考える。

彼女のあの異様な治癒力。

キリコに言われたときは信じられなかったが、自分の目で目の当たりにすると信じないわけには行かない。

ものすごく気になる。今まであんな症例をみたことがない。

一度研究したいのだが、あとでキリコにでも聞いてみよう。



そんなことを考えながら階段を登り終え彼女の病室の前までつく。

まだ彼女は寝ているかもしれない、

そう思い、静かに扉を開けて入る。


部屋の入ってすぐのところにはカーテンがあり、中はみえない。

キリコはいるだろうか。


すると小さな声が聞こえてきた。

何?!もう意識が戻ったのか?!

・・・いや、彼女のあの異様な治癒力からすればそれほど不思議なことではない



それなら話しかけてみるか、

そう思いカーテンのむこうに行こうとすると


「ふざけんなよ、どれだけ心配させれば気が済むんだお前は」

キリコの言葉が聞こえた。




・・・・心配、だと?


あの、キリコが?!



参ったような声で弱々しく言うキリコに彼女は謝っていた。



キリコが心配するなんて嘘だろう?
そう思い固まっていると


「頼むから・・・あんまり無茶はするな。今回だって助かったのは奇跡じゃねぇか?」


さらにキリコが話した。



彼女は、

彼女はキリコにとって何者なんだ?


そういえば彼女が瀕死のときもキリコは焦っていた。


あいつがあれほど焦る姿をみたのは初めてだ。
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