メイン♪(長編)【その包帯を風に乗せ】
□友達
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「いや・・・だからそういうわけには」
「いや、マジでいいですって」
押し問答。
これじゃ埒があかん。
すると、ふっと彼女が私に
「・・・・別に頼みとかじゃないですけど、あなたに聞きたいことあったんだ。聞いてもいいですか?」
と言った。
「何だい?」
するとそこではじめて彼女は笑顔をなくし迷った様子になり・・・そしてまたすぐ笑顔になって言った。
「あたし・・・まだピノコの友達でいてもいいか?」
・・・?
どう言う意味だ?
「だから、」
彼女は続ける。
「あたしの治癒力、見たでしょ?あなたも、・・・ピノコも」
「・・・あぁ」
「まるで人間じゃないみたい。
まぁ、前からそうじゃないかなとは思ってたんだ。治癒力だけじゃなくて本当はもっとたくさんの人間離れしすぎていること多すぎるしね」
あっさりと言う彼女。
だが、
「それとピノコとなんの関係が・・・?」
「だから、!あたしみたいな気味悪いやつがあなの家族のそばにいたら、友達だと言ったら嫌じゃないかな?と思ってさ」
笑顔のまま言っている。
でも、その笑顔はどこか危うい。
不安を覆い隠す笑顔だ。
そんな、・・・!
「そんな馬鹿げたことを、お前さん本気で言ってるのか?!」
「!!」
私が強い口調で言うと、驚いた顔で私を見た。