メイン♪(長編)【その包帯を風に乗せ】
□お泊り@
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「・・・・で?どうだろう無理か?」
「いや、大丈夫だ。ピノコも喜ぶだろう。歓迎だよ」
「そうか、じゃぁ邪魔しますね先生」
では荷物まとめたら来る、ということを決め電話を切った。
「ちぇんちぇい、ろうちたの?」
洗濯物を干し終えたピノコが来た。
「亜里沙が泊まりに来るらしいぞ」
私が伝えると「わー!ほんと?楽しみら!」
とはじゃぐピノコ。
「そうだな・・・」
ピノコの返事を適当に返しながら考えた。
(家族水入らずねぇ・・・。やっぱり気にしているんだろうか。あいつは)
キリコは亜里沙を家族だと言った。
だが、血は繋がっていないんだ。
どうしようもないことだが、その溝は深い。
電話ではその溝を感じさせもしなかったが・・・。
「お邪魔しまーす」
「亜里沙!はいってはいって♪」
数時間後、大きめのカバンを持った亜里沙がニコニコしながら私の部屋に来た。
「せんせー、久しぶりですね。
今日はお邪魔するよ」
相変わらずのヘラヘラ笑い。
「あぁ、あんまりうるさくしないでくれよ」
「極力努力します!」
そう言って、ピノコ〜と言って台所へと駆けていった。
賑やかなやつだなぁ・・・