メイン♪(曲)
□遠恋
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「ただいま」
「あっ!おかえりなちゃいなのよさ!」
エプロン姿のピノコがトタトタと歩いてきた。
晩御飯を作っているのだろう。
「ちぇんちぇい、てがみがきてたかや、ちゅくえの上においといたよ」
「手紙?…!あぁ、ありがとうピノコ」
もしかして、亜里沙からか?
やや早足で机に向かうと、薄ピンクの小さい手紙が置かれていた。
「!…亜里沙からか」
少し軋む椅子に座りさっそく読んでみた。
『先生へ
元気?あたしは元気だよ!
やっとここの環境にもなれてきた〜!
あ、この前新しくできた友達と町にいったんだけど、そのとき先生の好きだって言ってたチョコみつけたよ〜!
高いから、買おうか悩んだけど懐かしいから買っちゃった〜(きゃーお小遣いピンチかも☆)
おいしかったよ。
二人で食べてるみたいな気持ちになったんだチョコの外側の綺麗な包装紙を手紙と一緒に入れとくね!
ゴミと間違えて捨てたらダメだよ!!笑
P.S会いたいな。大好きだよ先生。世界で一番大好き!
神崎亜里沙より』
カサッ
包み紙を手に乗せてみる。
外側の包み紙なのに微かにチョコの匂いがする気がする。
「ふふっ…」
嬉しくて笑った。
初めて彼女にこのチョコレートをあげたときを思い出したからだ。