メイン♪(曲)
□最大公約数
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真ん中あたりから読み始めたのに今読み終えたと言うことは本当にだいぶ長い時間読んでいたな。
立った体制で読んでいたせいで腕が少ししびれている。
肩をまわしながら
そういえば彼女は、と思い机のほうに目をむけると…
「…なんだ、寝てるのか?」
机に突っ伏している亜里沙に近づいてみると微かな寝息を立てながら寝てしまっていた。
手には開いたままの携帯があり、時間がたったか自動的に暗くなったのだろう画面は真っ暗だった。
(相手にしてやらなかったからか…)
少し悪く思いながらも
そういえば何かクスクス笑っていたなと思い出し机を見てみるが特におもしろいものもない。
(何で笑っていたんだ…?)
ふと、そういえば携帯を触っていたなと思い携帯を付けてみると
「…!!……フフッ」
写真があった。
5,6枚くらいの写真だ。
どれも、小難しい顔をして医学書を読んでいる私の写真だった。
(これを撮って、それで笑っていたのか…)
なんとなく嬉しくて携帯を手に立っていると
開けっ放しの窓からやや涼しい風が入ってきた。
急いでタオルケットを持ってきて亜里沙にかけてやった。
(さて、ここで寝られると本当に仕事ができんな…)
どうしようかな、と思っていると
「…ふふ」
「?」
小さい声が聞こえたので起きたのか?と思い亜里沙をみると寝ながら笑っていた。
「…お前さん、なんの夢を見ているんだい?」
彼女が起きないくらいの小さな声でつぶやいた。