未来に来てしまった!
□ハロー未知なる未来
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「あー、今日も疲れたなぁ…それにしても相変わらず無茶を言うな、うちの上司は」
稟は仕事帰りに車の中でぼやいていた
「家に帰ったらご飯食べて、オロチしようかな〜それとも戦国無双しようかなぁ、あぁ、半兵衛に会いたいッ!」
そんなことを一人呟き帰宅し部屋の電気をつける
「!‥…マジで?いや、待てよ、あたし冷静になれ…
そこにはどこかで見たことのある人物が倒れこんでいるではないか
「まさかね、実際にあるわけない、そんなのケータイの非公式サイトでしか見たことも、聞いたこともないし…でも、ほっとくわけにも…とりあえず…」
稟は半兵衛(仮)を自分の部屋のベッドまで運ぶことに
「よっ!半兵衛(仮)引きずってごめんね!しかし人間って意識がないと軽そうな人でも物凄く重いもんだね…ふあぁ、なんか疲れたら眠くなってきた…」
大きな欠伸を1つして意識を飛ばす
「…ん…!?ここは!?」
しばらくするとさっきまで稟のベッドで眠っていた男、竹中半兵衛(仮)が目を覚ます
「…見たことのないものばかり…ここはいったい、とりあえずこの子に聞いてみないと…」
そこには見知らぬ女の姿があり、半兵衛(仮)はその女を起こすことにした
「おーい君、ちょっと起きてくれないかなぁ?」
「…ンー…っ!?」
びっくりして目を覚ました女を何も映さない目で見つめる半兵衛(仮)
「ちょっと2,3聞きたいことがあるんだけどいいかな?」
口調は優しいもののそこに含まれる疑いの心情に少し戸惑う稟
「え、えぇあたしで答えられる範疇なら…」
「じゃあまず一つ目、ここはどこかな?」
「ここはあたしの家です。」
「二つ目、なんで俺が君の家に居るの?」
「あたしが仕事から帰ってきたらあなたがあたしの家の居間で倒れていて、ここまであたしが運んできました。」
「じゃあこれが最後、君は何者?何が目的?」
「何者?目的?あたしは稟、そして目的なんてものは生憎ありませんが?そもそもあなたが勝手に人の家の中で倒れていて、帰ってきたあたしがあなたを発見して寝かせただけじゃないですか。」
「忍の類なら…」
「…いい加減にしてもらえますか?大体あなたが何者なのか、どこのどなたかも知らないあたしがどうして、あなたをわざわざ自分の家にあげなきゃいけないんですか?」
ホントは彼が竹中半兵衛なのは知ってるけど、あたしは彼がなぜ家に居たのかまではホントに知らない
「…」
「信用、なりませんか…」
「いや…」
まあ、この子が忍だなんて思ってなんかいないんだけど、忍にしては無防備すぎるし。
「ここはどこなのかな?俺帰らなきゃなんだけど」
「どこに帰るんですか?お送り致しましょうか?」
彼が帰らなきゃいけない場所、豊臣秀吉の居るとこ、もしくは斉藤龍興のところか。
だが、この時代には彼を知るものはいない、別の意味ではいるが…
「…君さ、人が悪いよね、ホントは帰すつもりはないんだろ?いや、むしろここには存在しないっていうのが正しいのかな?」
さすが軍師、この状況でよくわかったなぁ
「はぁ、あなたの方がよっぽど人が悪いですよ…あたしに言わせるなんてさすが今孔明、天才軍師の竹中半兵衛さん?」
とびっきりの笑顔で言ってやりましたとも、えぇ。
「やっぱり知ってたんじゃん、まぁ今孔明、天才軍師については否定しないけどね、ちなみにここは未来なんだよね?見たことのないものばかりだし」
「今から話すこと、信じてもらえないとは思いますが…き「信じるよ」え?」
「ようやく本題に入るんだ、今更信じられないなんて頭の悪い奴の言うことだよ、お願い、俺にすべて話して?」
こうしてあたしは軍師竹中半兵衛にすべてを話した