鴻門之会

□鴻門之会
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〜鴻門の会〜

中国の歴史、三国志の時代の1つのお話

秦(しん)は戦国の世を平定し天下を統一しましたが始皇帝が世を去るとそれまで圧政に苦しんでいた人々は、各地で反乱ののろしをあげた

とりわけ、楚(そ)の項王と沛公は天下に覇者たらんとしていた

項王は、勇猛な楚の兵を率いて各地で秦の軍を破り、函谷関に到着しましたが、その時既に沛公は秦の都咸陽(かんよう)を攻め落としていた

この事をよく思わない項王は 、沛公を一気に撃とうと考えた

身の不利を知る沛公は、項王の叔父項伯のとりなしで、項王の陣する鴻門を訪れたのだった……



■□■―――――――――――――


王「じゃあ、かんぱ〜い!」


時は紀元前206年

項王の元に訪れた沛公たちは項王に呼び止められて、宴の席についていた
陣の中では
項王と項伯は東を向いて

亜父ともい范増は南を向いて

沛公は北を向いて、それぞれ座っており、張良は沛公の側で西を向いて控えた

そんな中、沛公を睨みつける1人の視線があった

范《……沛公》

その人物…笵増はこの宴で沛公を討とうと考えていた

范《お前にはここで死んでもらう!! 

さぁ!項王様今です!!》

范増は腰につけた飾り玉を持ち上げ、項王に今が殺すチャンスだと合図を送る

王「(チラッ)…でねぇその時にさ〜」

范《項王様!?無視ですか!?

もう、三回も合図してますよ!!
早く沛公を殺して下さい!!》

王「それでねぇ、どうなった思う?」

何度合図をしても項王は見てみぬふりをする
范増はなかなか聞き入れて貰えない事にしびれを切らしたようで、

范「っ…………少し席を外します。」

そう言うと席を立ち陣の外に出て行った

ーーーーーー
ーーー

陣の外に出た范増はある人物を呼んだ

范「…項荘。」

荘「はいは〜い。ってあれ?阿呆…范増さん、もう終わったスか?」

軽い返事をしながられたのは項荘という范増の部下だ

范「今阿呆って言ったよな?
しかも亜父だからな。

…項荘、お前沛公を殺せ。」

荘「…えっ俺ッスか!?でも、予定とちがく無いッスか?」

そう、当初の計画では范増の合図で項王が沛公を殺すはずだった

しかし何を思ったのか、項王は合図を無視をした

范「…項王様は思いきった事ができない人柄だ。」

荘「え?そースか?どっちかって言うと逆な気が……。」

范「細かい事気にするんじゃねぇ。

此処は今魔術の類が一切使えないようになっている。

お前は宴の席に入り、進んで出ていき健康を祝福しろ。
その後、剣舞がしたいと願い出て、それにかっこつけて沛公を殺して来い。」

荘「…は〜い。」



范「もししくじったら…分かってるだろうな?お前の一族は沛公に捕虜されるぞ。」

壮「…はい。」

そう言うと項壮は頭につけている家族から貰ったバンダナを大切そうに触れる

壮「分かってますよ。」

そして陣の中に入っていった
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