short

□上がる温度
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朝起きて
何となく怠いなと思っていたら
良子に
「おにいちゃま大丈夫?顔赤いよ」
と言われ
急かされるまま熱を計ると



「……まじかよ」



体温計の表示をみると39度を優に超えていた




その後良子と母に自分の部屋へと連行され
あっという間にベッドに逆戻り



「おにいちゃまっ!!
絶対に寝ててくださいね!!」



と良子が言い残し学校に向かった後
俺は完全に一人となった







――正直すごくヒマだ
確かに熱はあるみたいだけど
それ以外の風邪の症状は全く出ていない
熱があるなら寝ていればいいと思って寝ようとしたら
昨日の晩寝過ぎたのか全く眠たくならない



昼には若い衆がお粥を持ってきたから話相手にでもなってもらえばいいんだけど
そういう気分でもない

そういえばそのお粥は明らかに手作りくさかったので多分若い衆が自分で作ったんだろう

気持ちは有り難いけど味ちょっと薄かったな
とか不意に思ったりもする







ああ今頃黒鳥は何しているんだろう
あのインチキ霊能者にまとわりつかれてないだろうか
今日もぬいぐるみと話す変人と一緒に登校したんだろうか
最近大人しくはなったけど速水に絡まれてないだろうか?



やっぱり今日休むんじゃなかった



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