short
□きっと君は僕を愛すよ
1ページ/3ページ
きっかけは僕が作ったんだ
紛れもなくこの僕が
ほんの出来心だったんだ
ちょっと気になったから確かめようと思った程度
“ルキウゲ・ルキウゲ・アモミラーレ”
赤い糸魔法を唱えて
君の赤い糸が、見えた
僕の小指から赤い糸は確かに伸びていて
だけどそれは次第に薄くなってゆく
一方君の小指にはきらきら光る赤い糸
それはまっすぐに伸びていって………
その先にいたのが誰だったのかは覚えていない
確かなのはそれは僕じゃなかったってこと
ただそれだけだ
それを理解した瞬間抑えが効かなくなった
黒鳥さん
君は僕を好きになればいいんだよ
僕だけを見てればいいんだ
大丈夫
君がよそ見してしまっても
最後には僕に戻ってくるんだから
「大丈夫僕は心が広いのさ」
ちゃんとその都度君の
赤い糸を切ってあげるから
――君は僕を愛すよ
安心してね黒鳥さん
君が僕を好きになるその日まで
君の恋を断ち切ってあげるよ
あとがき→