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□黒魔女さんと愉快な仲間たち
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獅子村+チョコ
「黒鳥さんちょっといい?」
ニコニコ笑顔の獅子村くんに呼ばれて彼の元へ向かうと
「………なんですかこれ?」
「なにって、お弁当だよ」
あれ?今日お弁当いる日でしたっけ
「今日学校お昼までだから給食ないでしょ?」
「そうなんですか!?」
「うん、だから黒鳥さんにあげようと思って」
相変わらずニコニコ顔の獅子村くんに思わずあたしも笑顔になりかけてふと気付いた
「なんであたしなんですか」
獅子村くんわざわざ作ってきてくれたんだよね?
あたしそこまでされる理由ないと思うんだけどなぁ
「しいて言うなら
黒鳥さんあの日結局僕の料理食べなかったよね?」
あの日ってあのミニハイキングの日?
確かにあたしは食べなかったけどあの日は食べない方が結果的には良かったと言いますか……
「黒鳥さんにも僕の料理食べて欲しかったから」
だからはいと言って獅子村くんはあたしにタッパーを渡した
「え、悪いよ!!
獅子村くんが食べた方がいいって」
「遠慮しないで黒鳥さん
僕は僕の料理をみんなに食べてもらうのが好きなんだ
だから黒鳥さんにも食べてほしいんだよ」
人の良さそうな顔で幸せそうにそんな事を言われて
あたしは断る事なんて当然出来なかった
詰まっているのは優しさで
(……それって餌付けじゃない?)
(まさか、)
(獅子村くんはそんな事しません)
***
アンケートコメントから
ほのぼのしてるでしょうか?
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