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□僕らの愛を受け止めて
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「ちょっとぉ〜
今あたしがチョコに抱きつく時間なんだから後にしてよね〜」



「いや、今じゃないと黒鳥の気が変わるかもしれないだろ!?」



そう言って東海寺くんはあたしの腕にしがみついた




「……え、東海寺
そこに抱きつくわけ?」



メグが驚いたようにいう



「紫苑がいるからここ以外無理なんだよ」



「いやあんたそれでいいの?」


「俺は黒鳥にOKがもらえただけでうれしいんだ!
贅沢なんて言ってられないよ!」



そう言ってギューッとあたしの腕にしがみつく東海寺くん


――この体制って普通男女逆なんじゃないかな?
いやあたしとしてはこれでも構わないんですけど






「黒鳥さんおはようだねぇ」



「あ、大形くん
おはよう」



「えーあたしは無視なのぉ?」



「朝から黒鳥さん楽しそうだねぇ」

「交ぜてほしいねぇ」



この状態を楽しそうだなんてやっぱり大形くんは変わってます
……って、えぇ!?




「交ざるってどうやってですか!?」



「ちょっとぉ〜今定員オーバーよぉ!」



「そうだぞ大形!」



「僕じゃなくてだねぇ」

「リスさんが交じりたいんだねぇ」



なんだぬいぐるみですか
でもそのぬいぐるみ外しちゃいけないじゃないですか
まさかそれがねらいですか?



「今日はくまさんもいるから僕は寂しくないんだねぇ」

「リスさんは黒鳥さんに抱っこしてもらいたいんだよねぇ」



――つまりは、大形くんはあたしにじぶんのぬいぐるみを抱かせたい訳ですか
うーん、訳わからないな
全く大形くんにはメリットがないと思うんですけど



「……だめかねぇ」



「ダメではないですけど……」



まああたしには不利益になりそうなことはないしなぁ



「じゃあはい、だねぇ」



あたしはメグと東海寺くんにどいてもらい
大人しく手渡されたぬいぐるみを抱きしめる事にした




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