連作

□ある意味素晴らしいと思います
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――――あれ、あたし何してたんだっけ?
少なくとも目の前に広がる白い天井はおかしいと思っていいんだよね?




「あら、黒鳥さん目が覚めたの?」



その言葉であたしは倒れたんだって気付く




「軽い熱中症よ
黒鳥さん、水分補給してなかったでしょう」



そう言えばあたし自分の試合が始まるまでずっとメグに付き合わされてたっけ
考えてみたらあたし球技大会始まってから一度も飲み物飲んでなかった



――あ!そう言えば!




「先生、試合はどうなったんですか!?」



「あなたの代わりに鈴風さんが出てるわよ」



なら安心です
むしろさやかちゃんが出た方がクラスの為だもんね




「だから安心してあなたは寝てなさいね」



やった!!球技大会出なくていいんだ!?
何だかちょっと得した気分です



「あ、そうそう
後で東海寺くんにお礼しておきなさいね?」



え?
東海寺くんにですか


そういえば確かあたしが倒れる前に東海寺くんの声が聞こえてきたような……




「東海寺くんたら、自分の試合中なのにあなたをわざわざ運んできてくれたのよ」



しかもここにいるって聞かないから、試合に戻すのに苦労したわ




にっこり微笑む保健室の先生
あたしは恥ずかしいやら嬉しいようなで顔が真っ赤になってしまった




「あの……」



「分かってるわよいい彼氏さんね」



若いっていいわねと言って笑う先生もどうみたって20代なのだけど
それに、先生誤解です




「別に付き合ってる訳じゃないんです」




「フフッそういうことにしとくわね」




だから本当に違うんだけどなぁ……




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