連作

□むしろ正反対ですが
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「メグ、あたしどうしたらいいんですか?」



その言葉にメグは大きく目を見開く
まああたしがメグに相談するなんて事滅多に無いから当然と言えば当然なんだけどね



「どうしたのぉチョコ?」




「……もうあたしどうしたらいいのか分からないんです」




あたしの言葉で何となく言いたい事はメグに伝わったようで



「確かにぃ
思ってたよりはアイツ手強いけどぉ〜」



思ってたよりというよりは完全に予想外
まさかあたしもあそこまで東海寺くんが鈍いだなんて思ってなくて



「だけどぉ
チョコにも問題あると思うんだ」




え、あたしにですか?



「まず第一に、チョコ回りくどい」



あたしとしては言われた内容だけでなくメグが“第一に”とか言い出したことにも驚きが隠せません



「確かにフツーの男なら気付くと思うけどさぁ
一回通じなかったんだからやり方を変えなきゃ!」



そう言われて今までのセリフを思い出してみる




“今日委員会10分で終わるんです”


“なんかそれ嫌です”


“行かないでください”





―――こうやってみると確かに回りくどい……




「だからぁ、“あたしは東海寺くんだけが好きだよ”くらいいわなきゃだめなのよ」




それはそれでハードルが高いんですが
だいたいその言い方じゃあたしが複数人の中で迷ってたみたいじゃない



「え?違うの?」




「そんなわけ無いじゃないですか」




自慢じゃないけど
東海寺くんへの想いに気付く前は男の子なんて興味ないなんて思ってたし

むしろ今の自分の方がイレギュラーなわけで




「……てっきりそうだと思ってたのになぁ」




「何か言いましたか?」




「ううん!何でもないよぉ」




おかしいな
何か聞こえたような気がしたんだけど




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