第3部

□第24の枝 親馬鹿会議inホグワーツ
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相変わらず雪がちらつく冬空。



クリスマスが3日後に迫ったその日、ホグワーツのグリフィンドール寮には6人の人間が集まっていた。





なにやら、人ばらいをし、談話室の片隅に集まった彼らは、
ぐるりとテーブルを囲んで、ソファに腰を下ろしている。

ぱちぱちと暖かく燃える暖炉に照らされたその顔を見る限り、皆一様に深刻そうな表情をしていた。



一人は、くしゃくしゃの黒髪に緑の目、丸い眼鏡。

その少年は、ハリー・ポッター。
このグリフィンドール寮に属する4年生のホグワーツ生である。


そして、その隣に座るのは、ロン・ウィーズリーにハーマイオニー・グレンジャー。
同じく、グリフィンドールの4年生でハリーの友人だ。


続いてその隣には、ピンクの鮮やかな髪をした若い女性。
ニンファドーラ・トンクス。

その隣には、黒髪に鋭い目つきをした男性と、
ハリーによく似た容姿の、沈んだ面持ちの男性が座っている。


無論、シリウス・ブラックとジェームズ・ポッターである。





 「…では。会議を始めようか、諸君。」




両手組んでその上に憂い顔を乗せ、沈んだ口調ながらそう宣言したジェームズ・ポッター。

彼の隣に座る息子、ハリー・ポッターは真面目な顔で頷いた………………のだが、しかし。




 「いや………………あの、なんでここに生徒じゃない人がいるんですか?」




ジェームズ・ポッターがめちゃくちゃ深刻そうな顔をしている前で、非常に言いにくかったのだが、
ハーマイオニーがそろりと挙手をして、一番大事なところをつっこんだ。

いや、よく言ってくれた、ハーマイオニー。



 「Σほんとだ!?なんで、保護者が普通にグリフィンドールの談話室に座ってんの!?3人も!」



ハーマイオニーのおかげで、雰囲気にのまれていたロンも、正気に戻って盛大につっこんだ。


そもそも、ハリーの父ジェームズとその横のシリウスについては、
ロンも、休暇中の時と休暇明けの見送りの時に会っているので、一応知っている。

が、ピンク色の髪の女性は見たこともないし、ハーマイオニーにいたってはシリウスも知らないはずだ。


訳も分からず集められたが、どういう状況だこれ!と改めてロンが叫ぶ。



が、そんな常識的な質問をするロンの前で、
やはりこの人、ジェームズ・ポッターは深刻そうな顔を崩さなかった。


で、普通に答えた。
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