木初高校男子バレー部!8
□独占欲
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「夕ちゃん!次こっちにサーモン!」
「俺マグロね!」
「へい!ちょっと待ってな!」
『……』
元気な夕ちゃんの声が聞こえる。
楽しそうにバイトしてるなー。
俺がいるのは夕ちゃんが働いてる店の裏口。
本当はお客さんとして行こうかと思ったんだけどー……
「夕ちゃん、今日も可愛いね」
「!照れるからヤメロってι ////」
お客さんと仲良くしてるとこ見ちゃったからー。
やっぱ誰にでもあーいう態度なのかなーとか、絶対夕ちゃん目当ての人いるなーとか、色々考えちゃう。
……うわーなんか姫みたい。
俺、意外と自分に自信ないのかもー。
もっと触れたいなー。
でもこの前恋人つなぎしようとしただけで殴られたしなー。
……ねえ、夕ちゃんにとって俺は何?
「お疲れーッス!って、千鶴?!ここで何やってんだ?!」
『んー、待ち伏せ?』
「はあ?何か用事か?」
『用事ないと来ちゃダメー?』
「え、いや……」
誰にでも態度を変えない夕ちゃんはすごくいい子。
だから、たまにでいいから
『夕ちゃんに会いたくて来たんだよ』
「!そ、そっか……そっか////」
俺が特別だって、思わせて?
独占欲
それはあるけど、縛って嫌われたくはないので。
今のところは我慢しておきまーす。
(夕ちゃん、手繋ご?)
(!ヤダっ////)
(えー……)
ちづくんは何気にヘタレ感が出てきた気がする。
このカップルは楽しそうだなぁと
思うよ
→おまけ『繋がない理由』