アシタのセカイ

□アコガレのアノコ
1ページ/1ページ






大風 恵亜(おおふえあ)。


みんなからはオフェって呼ばれてます。


これは、私が芸能界に入るまでのお話―――――





《今日のスペシャルゲストは、現在ドラマにCMに引っ張りだこ!才能溢れる「アスカ」ちゃんでーす!!》


『きゃぁあ!アスカちゃぁあんvV』


「恵亜うるさいっ!」




画面の向こう、私の大好きなあの子が喋っている。


同じくらいの歳とは思えないほどしっかりした、可愛い女の子。


そう、私はアスカの大ファン。


私が芸能界を目指したのは、アスカがきっかけだった。




『おかーさん!わたしげーのーじんになるね!』


「……はぁι」




それから数年後、アスカは人気の内に芸能界を引退した。


大好きだっただけに、ショックが大きかった。


それに、私がもし芸能界に入れたとき、絶対にアスカと共演したいと願ってた。


このとき私は、夢を諦めた。





――――――――――





『え、オーディション?』


「そーそー!オフェ可愛いし、一緒に受けてみない?」




時が流れて、小学5年生。


友達に、アイドルのオーディションを受けるように進められた。


というか、その友達は受けたいけど一人じゃ心細いといった感じだった。




『うーん……いいよ!受けよっか♪』


「ホント?!やったあ!!」




どうしようか迷ったけど、受けてみることにした。


あのときに一度は諦めた。


だけど、心の中ではずっとずっと思ってた。




あの子と、同じ舞台に立ってみたい。




たとえ今はそこにいなくても、もしかしたら会えるかもしれない。






アコガレのアノコ




アスカに会うために、芸能界を目指してたんだ。




(なんて、ちょっと過激なファンみたいかな(笑))
(でもね、続けてるのは楽しいから!)
(仕事も少しずつ増えてきたし……アスカも復帰したしvV)

(……ι)




(*_*)

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ