アシタのセカイ
□アコガレのアノコ
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大風 恵亜(おおふえあ)。
みんなからはオフェって呼ばれてます。
これは、私が芸能界に入るまでのお話―――――
《今日のスペシャルゲストは、現在ドラマにCMに引っ張りだこ!才能溢れる「アスカ」ちゃんでーす!!》
『きゃぁあ!アスカちゃぁあんvV』
「恵亜うるさいっ!」
画面の向こう、私の大好きなあの子が喋っている。
同じくらいの歳とは思えないほどしっかりした、可愛い女の子。
そう、私はアスカの大ファン。
私が芸能界を目指したのは、アスカがきっかけだった。
『おかーさん!わたしげーのーじんになるね!』
「……はぁι」
それから数年後、アスカは人気の内に芸能界を引退した。
大好きだっただけに、ショックが大きかった。
それに、私がもし芸能界に入れたとき、絶対にアスカと共演したいと願ってた。
このとき私は、夢を諦めた。
――――――――――
『え、オーディション?』
「そーそー!オフェ可愛いし、一緒に受けてみない?」
時が流れて、小学5年生。
友達に、アイドルのオーディションを受けるように進められた。
というか、その友達は受けたいけど一人じゃ心細いといった感じだった。
『うーん……いいよ!受けよっか♪』
「ホント?!やったあ!!」
どうしようか迷ったけど、受けてみることにした。
あのときに一度は諦めた。
だけど、心の中ではずっとずっと思ってた。
あの子と、同じ舞台に立ってみたい。
たとえ今はそこにいなくても、もしかしたら会えるかもしれない。
アコガレのアノコ
アスカに会うために、芸能界を目指してたんだ。
(なんて、ちょっと過激なファンみたいかな(笑))
(でもね、続けてるのは楽しいから!)
(仕事も少しずつ増えてきたし……アスカも復帰したしvV)
(……ι)
(*_*)