木初高校男子バレー部!2

□初めてのおつかい
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「いいか、百?アイス人数分買ってくるんだぞ?」


『うんっ!』


「変な人に声かけられてもついてっちゃダメだぞ?」


『わかってるよ!』


「……あーやっぱ心配だ!俺もついて『大丈夫だってば!ι マネージャー心配しすぎ!ι 』Σで、でもさ!ι 」


「健雄、一人で行きたがってるんだから行かせてやれよι 」


「過保護(笑)」


「でも事故とか誘拐とか……」


「うるっせぇ奴だな(笑)大丈夫だっての!百はもう高学年なんだぜ?(笑)」


『そうだよ!僕もう大人なんだよ!』


「「「キュンッ(高学年で大人とか言っちゃうんだぁ)」」」


「……わかった。気を付けてな?」


『はーい!いってきまーす!』





こんにちは!今年、小学5年生になりました弓田百です!


実は今日、初めて一人でお買い物に行きます!!キラキラッ


僕の家の買い物はお母さんの仕事帰りか、お姉ちゃん達の学校帰りに済ませちゃうことが多い。


だから、こういうことをする機会がなかった。


なので!バレー仲間のみんなに頼んでみました!




『〜♪』




こういうのって、すっごくワクワクしちゃう!




『あっ!ちょうちょだ!……っと、ダメダメι 今はおつかいっ!』




誘惑なんかに負けないぞっ!!




そう思ってドンドン進んでるのはいいんだけど……


一向にお店が見えてこない。


そんなに遠くないはずなんだけどな……


マネージャーと一緒の時は、徒歩10分くらいで着いてた。




『もう30分くらい歩いてるはずなのに……おかしいなぁι 』




この時思い知る。


僕は方向音痴なんだと。


そういえば学校に行くときも彩月くん(友達)と一緒じゃないと行けないんだった。


要するに、これは……




『僕、迷子?!』




急いで辺りを見渡す。


何もない。


ど、どうしよう……




『こここ、こういう場合は来た道を戻るのがっ……』




僕、どっちから来たっけ?ι




『……うぅ……わかんないよぉ……マネージャーぁ……』




今頃すごく心配してるだろうなぁ……


こんなことなら、一人でなんて来なければ……




「百っ!」


『っ!え……マネージャー?!』




呼ばれた方を見ると、マネージャーがいた。


僕のところにくると、「大丈夫」っと言ってぎゅってしてくれた。




『ふぇっ……マネージャーぁ……』


「いやー、進行方向いきなり違ってたからさ、もしかして迷子になるんじゃねーかなって思って……」


『うぅ……その時に言ってよぉ……』


「た、確かになι 悪かった」




僕は安心して、マネージャーに抱き付いて泣いた。


そしてそのまま泣き疲れて寝てしまった。




――――――――――




『う、うーん……』


「!百、起きたか?」


『!あ、あれ?僕……』


「ニッ アイス食うか?」




アイス?そうだ、僕おつかいの最中で……




『ごめんなさい……』


「え、なんで?」


『おつかい、ちゃんとできなかったから……』




また泣きそうになる僕の頭を、マネージャーは優しく撫でた。




「覚えてねーの?あの後俺と一緒に買いに行ったんじゃねーか」


『え……』




僕が寝た後、マネージャーが僕をおんぶして、そのままおつかいをしてくれたらしい。




「確かに一人でおつかいはできなかったけど、ちゃんと頼まれたもの買えたじゃんか」




マネージャーがニッと笑う。


僕もつられて笑顔になる。




「ほら、アイス食ってバレーやるぞ!!」


『おー!!』




失敗しちゃったけど、僕にとっていい経験になった






初めてのおつかい




(百、よく頑張ったなー!)
(偉い偉い!)
(見直したぜ!)
(みんな、ありがとう!今度は絶対成功させるからね!)

(((え、今度もあるの?)))

(……(笑))




ほのぼのしたお話を

書きたかったんだよ

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