木初高校男子バレー部!3

□memory
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「健雄、今日はまっすぐ帰ってくるんだよ?バイオリンのお稽古と英会話があるからね?」


『……はい、父さん』




小学校低学年。


他の子が遊びに夢中になっているとき、俺は稽古やら勉強やらをひたすらやらされていた。


それは物心つく前からずっとそうだったし、俺自身苦痛に思ったことはない。


でも、時々みんなが羨ましいとは思ってた。




「おーい健雄!バレーボールしようぜー!」


『!ご、ごめん……これから習い事に行かなきゃ……』


「えーまたぁ?そんなの休んじゃえばぁ?」


『……ごめん』




そう言って友達に背を向ける。


今は誘ってくれているが、こんなことが続けばきっと誘ってくれなくなるだろう。


それでも、俺はきっと父親に逆らえない。


逆らおうとも思わない。


俺にとっては全部好きなことだったし、やったものは全部それ相応の結果が出ていた。




俺は優良だった。




それゆえに多くを求められた。




父親や、周りの人に。




苦痛では、ない。




むしろ楽しいくらいだ。




なのに、なんでかな。




何かが、足りないんだ。




数年後、俺は父親の妹・琥南さんの家に預けられた。


そこで琥南さんの夫・紅葉さんと息子のトージに出会って、足りない何かを理解した。






memory




少し辛くて、泣きそうになるけど


俺の大切な記憶




(健ちゃん、小さい頃からかわいかったんだねvV)
(?!おまっ、それどっから出してきた?!)
(健ちゃんのお部屋!今日掃除してたの!)
(勝手に見るなぁ!!ι )




うーん……(笑)
健雄くんの昔の話……長くなりそうだから途中でやめちゃった☆

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