木初高校男子バレー部!3

□今日もまた
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ザー




『ふうっ……』


「おー、蒼!どうやった〜?」


『……不調だ』




いつも通り、トイレから出てくると五時がいた。


高校入って同じクラスになってから何故か一緒にいることが多い。


性格が合ってるとか、そういうわけじゃない。


ただ、なんとなく……一緒にいる。




「よし、いつもどおりやな!(笑)」


『つーかトイレ待ちはやめてほしい』


「お!恥ずかしいんか?!(笑)」


『集中できないんだ』




正直言って誰かと戯れるのは好きじゃない(トイレの時間が減るから)。


でも、




「別に利用するとかでもかまへん。俺は蒼といたいんや!」




とか、真顔で言ってきたから。


試してみてもいいか、と思った。




『じゃあ……俺には憎い奴がいる。そいつのこと調べてくれ』




俺がそういうタイプに見えなかったのか、五時は驚いた顔をした。


しかし、すぐにニヤッと笑った。




「りょーかいっ」




そこからずっと続いてる、俺と五時の奇妙な関係。




友達とも違う、舎弟とも違う。






今日もまた




トイレから出たら、笑ってるアイツがいるんだろうな。




(……ふぅ)
(お疲れさーん!今日はどや?)
(……聞くな)
(!おお!良かったなぁ!!)




なんか取引相手みたいな関係だなって


思ったよ

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