ランダム夢小説


□棘
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あの日、刺さった小さな棘は


未だ抜けない…




傷みもなく、


其処に在り続ける小さな棘は



気にしなければ


其処に在るのも忘れ、


然し、一度気になれば


気になって…

気になって…

気になって…





小さな其れは、


大した主張もせずに


其処に居座り、



傷みもなく


徐々に蝕んでゆく…





小さくて抜けないのではない



奥まで入り込んだ其れは、


自分では届かず


抜く事が出来ない…





小さい癖に質の悪い



小さいからこそ質が悪い








こんな小さなもの



大した事じゃない…


大した事じゃない…


大した事じゃない…


大した事じゃない…




だけど…



其処に在る


在り続ける…








あの日、刺さった小さな棘は







未だ抜けない…










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