子育て奮闘記

□お菓子好きにはたまらない
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「ねぇねぇ、おにいちゃん。それなーに?」


そう目を丸くして尋ねてきた少女―アッシュに蝙蝠は今正に一口食べようと大きく開いていた口を一度閉じた。


「きゃはきゃは。『たい焼き』っつーんだぜ。知らねぇのか?」

「たいやき?」


蝙蝠の言葉にアッシュがこてんと首をかしげる。


「百聞は一見にしかずってな。ほら、食べてみるか?」

「でも、おにいちゃんのだよ?」

「いいって。俺はこいつから半分もらうから」


心配そうに尋ねてくるアッシュに蝙蝠は苦笑しながら隣の川獺の肩に腕を回した。


「・・・大方そんなことだと思ったっつーの。ほれ」


言いながら川獺が自分のたい焼きを半分に千切って片方を蝙蝠に渡す。


「ほら、安心して喰えよ」


川獺から受け取ると、そう蝙蝠も持っていたたい焼きをアッシュの手に渡した。


「ありがとう!・・・いただきまーす」


ぱくりと一口食べるアッシュ。

 
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