短編集

□僕だけが知っていること
1ページ/1ページ

「お前さー今日帰り部活あんの?」
「ううん、無いよ」
「じゃあ一緒に帰るか」

―――君はいつも僕のことを「お前」と呼ぶ

「なんだよお前ら、いつも一緒に帰ってるのか?」
「だってコイツを一人で帰すと危なそうだろ?」
「確かに、可愛いもんなー女かよ」

―――君はいつも僕を「コイツ」扱いする

「なぁ、手……繋いでもいいか?」
「しょうがないなぁ、いいよ」
「ありがと……」

―――君はいつも二人きりになると名前で呼んでくれる


僕だけが知ってる、君のクセだよ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ