Long Dream2

□3. 日常
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ぱちりと目を開ける、

伸びをしてぷるぷると顔を振る、

時間は6:57を示している。

寝起きが良いのは人間であったときと変わらなくて、

ぬくぬくとしているシカマルの布団からもぞもぞと這い出る。

寒いからとシカマルの布団に潜り込むようになってから1週間ほど経つが

拒まれたことがないので今は毎日のようにシカマルの布団で一緒に寝ている。

シカマルのお腹辺りで丸まって寝ると暖かいのよ、

未だ夢の中のシカマルを起こさないように、

私が来てから少しだけ開けたままにしておくようになったドアからするりと廊下に出る。

猫だからか、自分の身体より大きな段差を上り下りするのは結構楽で、

2階のシカマルの部屋から1階のリビングを目指し

するすると階段を下りていく。

リビングに近付くにつれて良い匂い。

ママさんはもうご飯の支度を始めていて、

リビングに入り真っ直ぐにママさんのいるキッチンに向かう。

「にゃー」

小さく鳴いてするりとママさんの足に身体を摺り寄せる。

「ユキちゃん、おはよう。いつも早いわねー」

私に気付き笑顔で見下ろしてくるママさんを見上げてまた小さく鳴く。

するとママさんはにぼしの入った小皿を私の前に置く。

お味噌汁のダシを取るのにこの家はにぼしを使うらしい。

いつもダシを取った後のにぼしと使ってないにぼしを混ぜて、

私の朝ごはんとしてくれる。

すりすりとママさんの足にもう一度擦り寄ってから

目の前のにぼしを頂く。

猫になったからなのかにぼしがとても美味しく感じるようになった。

ダシを取った後のふにゃふにゃしたにぼしも好きだし、

取る前の少し苦いかりかりとしたにぼしも好きだ。

全て食べ終わればごしごしと前足で顔を拭き、

食べ終わった事を知らせるようにまたママさんの足に身体を摺り寄せる。

「ユキちゃんはほんと良い子ねー」

ママさんがしゃがみこみ私の頭を撫でてくる、

撫でられるのは気持ち良いから好き、

気の抜けたような鳴き声を上げれば

ママさんは笑顔を返してくれる。

ママさんが立ち上がり料理を再開したところで

私もシカマルの部屋へと戻る

大きな階段もすいすい上る。

再びするりとドアをくぐれば

時刻は7:17を指している。

今日はお仕事ないのかな?

昨日はベッドに突っ伏すとすぐに寝てしまったから

今日はお休みなのだろうか、

いつもなら7:00に起きるシカマルが起きないということはお休みなのだろうか。

ぴょんとベッドの上に上がりシカマルの顔を覗き込む。

ぐっすりと眠っている様子。

穏やかなその寝顔を見るとまた眠くなってくる。

お腹もいっぱいだしね、

再びもぞもぞと布団の中に潜り込みシカマルのお腹辺りで寄り添うように丸くなる、

暖かさと満腹感で私はすぐに寝てしまった。



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