Long Dream2

□4. 気持ち
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うとうと、

暖かい日差しを身体いっぱいに感じる。

縁側でぐでっとうつ伏せに大の字に寝転がり、

ぼんやりと過ごすのは今日だけではない、

むしろ天気の良い日はよく此処にいる。

カコン、・・・

庭の獅子脅しが規則正しく鳴っている。

それがまた心地よくて眠気を誘う。

暖かいし、静かだし、

ゆらゆらと意味も無く尻尾を振る。

とうとう眠気も限界が来て瞼が閉じそうになった時、

玄関の方で人の気配、

誰か帰って来たのだろうか、

けれど動くのは億劫だ、

「ユキー?」

名前を呼ばれる、この声はシカマルだ。

「みゃー」

鳴いてみるが眠気MAXの今の状態では気の抜けたような声しか出ない。

けれどもそんな声でもシカマルには聞こえたようで、

真っ直ぐに此方に向かう足音、

「また此処にいたのか、」

「にー」

先程よりももっと気の抜けた声になった。

そんな私の隣にシカマルも寝転がる。

「あったけーし、眠くなるよな、」

大きな手でゆるゆると背を撫でられる。

くぁっと欠伸がもれる、

するとくつくつとシカマルは喉を揺らして笑う。

暖かい日差しに、ゆっくりと撫でてくれるシカマルの手、それに優しいシカマルの匂い、

全部に包まれればもう眠気に逆らうことなどできない。

意識が途切れる直前に、

優しい声でおやすみと聞こえた。



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