銀魂

□髪長姫
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『はぁ…』



退屈だ、退屈すぎるぞ。


私はもう16という年齢だが生まれてこの方、外の世界に出たことなんて一度たりともない。


なぜって、簡単に言えばこの星の女王の座にいるからだ。


もっと詳しく言えば、自分が最も自慢としている髪は宇宙一長いらしい。艶々と輝く長い髪は盗賊達に狙われているそうだ。


それで外には出すなと、死んでしまった父と母の言いつけを5年経った今でも使者は守っている。




『外に出たい……』

「じゃあ、連れ出してあげる」

『っ!?だ、だれ!?』




どこからか入って来たのか、いつも愛用している椅子に座り私が食べなかった食事を食べていた。




「オレ?神威っていうんだ」

『そうじゃないんだけど』

「あー、なんでここにいるのか?それは簡単だヨ。お姫様を盗みに来ただけ」

『お姫様って、私…?』



うんー?私の全身を見て、多分キミじゃないかなぁ?なんて適度にあしらわれた。


そんな、曖昧な。


食事を食べ終えた神威は私に近づいたと思ったら、ゆわゆるお姫様抱っこというのをされた。




『ぎゃあああ!!!!!?』

「うるさいなぁ、本当にお姫様なの?」



なんて、いいながら分厚い部屋の壁をぶち破りそこに飛び降りた。





眩しい光に目がくらみ、匂いも嗅いだことがない。


飛び降りたから自分の長い髪がフワフワ、っとは程遠いくらいに重力に逆らって………あれ?


今思えば、私の部屋って塔の上にあったよね?




      
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