人見知り芸人@

□こっちの気持ちも考えろ!
1ページ/2ページ



*設楽視点*













ここは俺の楽屋。



イチャイチャ……



「有吉さーん…」

「んー?」

「なんか緊張してきた…」

「大丈夫だって、いつも通りにしてれば」




本番前の、俺の楽屋です。



「あれ?今日は前髪分けないの?」

「んー、なんか上手く分かれないんですよー」

「そうなの?………あ、いつもより髪サラサラだからじゃない?」

「そう!今日はなんかサラサラしてるんですよー」



女子か。



「調子いいの?」

「はい!…あ、有吉さんはふわふわですね」

「分かる?」



いや、知らねーよ。


「ともちゃん、目瞑って」

「え?なんですか?」

「…まつげになんか付いてた」

「ふふっ(笑)ありがとうございます」

「いえいえ」




何なんだ?俺が見えてないのか?




「あーりよしさーん」

「何ー?」

「今日も楽しくしましょうねー」

「もちろん」

「……本番前の充電します?」

「…しちゃう」

「「ちゅー」」

「ちょっと待て!!」

「「え?」」








なんだよその顔……当たり前のようにキスしようとしてんじゃねえ。

つーか、ベタベタし過ぎ。





「お前らさ、ここ一応、俺の楽屋なんだけど」

「それは知ってますよ」

「……だったらイチャイチャイチャイチャしてんなよ」

「ごめんなさい、設楽さん…」

「まあまあ、いいじゃないっすかー」

「よくない」

「充電だけさせてくださいよ」

「ダメに決まって「ちょっ、有吉さんだめですよー」……おい」

「いいからいいから…」

「ふふっ(笑)これで本番頑張れますね」

「そのあとの本番もな」

「もう、有吉さん最低ー」

「あはは(笑)」






もういいや、ほっとけ。

そもそも、こんなことになっているのは、俺がヒデを楽屋に呼んだからだ……

あ、ヒデっていうのはバカリズムのことね。











**

俺は局の廊下で、ヒデを見つけた。


「お、ヒデ久しぶりー」

「設楽さーん、お久しぶりです!!」




笑顔で駆け寄ってきて、上目遣い。

うん、可愛い。
(俺より背が低いからって理由もあるけど)



そんな会話をし、なにやら話があると言うので楽屋に呼んだ。




するとどうだろう。
見事に有吉の愚痴と言う名のノロケ話を聞かされた。





「有吉さん、楽屋とかでもいろいろしてくるんですよー?有吉さんの楽屋は、すぐ寝れるような環境だから大変なんですよ…」

「……ああ、そうなんだ」




今日の楽屋は、和室の楽屋で、床は畳。
俺の事を警戒している様子はこれっぽっちもない。

まあ、いいことなんだけど…………今すぐ押し倒してやろうか?


そんなことを思っていると、今度は有吉がやってくる。

俺の楽屋に。





「おはようございまーす」

「おはよう」

「有吉さーん」




やっぱり押し倒した方が面白かったかな


**






………というわけで、この二人が俺の楽屋でイチャイチャしている理由がこれです。

俺がヒデを楽屋に呼んだからです。







「……ねー、二人はさ、どこまで進んだの?」

「へっ?」

「あー、行くとこまでいきました」

「っな……なに言ってるんですか…!!」

「ははは(笑)ヒデ、子供みたいだな!」

「そうなんですよ、ベッドの上では、「ストップ!!」」

「えー、なになに?」

「もう!!僕戻ります!!」



あ、出ていっちゃった。


次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ