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□想像妊娠
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「ねーねー、ランランさぁ"想像妊娠"って知ってるぅ?」
クリスマスライブから早数ヵ月。やっとコイツらから離れらると思っていた矢先に4人の仕事が入った。
あの親父…ぜってぇわざとだろ。
そんなことを思いながらも仕事だからと割りきって打ち合わせをしていると嶺二が突然せんなことを聞いてきた。
「…あ?知るか、んなモン」
嶺二に視線も向けずそう答えると、「つまんなーい」と嶺二が口を尖らせそっぽを向いた。
何で嶺二がそんなことを言い出したのかはわかっている。
きっと、俺とアイツーなまえが付き合っているからだろう。
顔が明らかに楽しんでいた。
こういう場合、嶺二は軽く流して放っておくに限る。
だが、俺の策も虚しく藍の奴が興味深いように嶺二に聞き返した。
おまっー…ふざけんなっ!何で放っておかねぇ!?
案の定、嶺二は待ってました!と言わんばかりに目をキラキラ輝かせて藍に近づく。
「よくぞ聞いてくれましたーっ!想像妊娠っていうのはね?本当は妊娠してないのに妊娠してる時と同じ症状が出るらしいんだ!」
嶺二の説明にカミュまでもが食ってかかるように嶺二の話を聞いていた。
馬鹿馬鹿しい…。
そう思って紙コップに注がれたコーヒーに口をつける。
だが、嶺二の言葉に上手いはずのコーヒーが凶器へと変わっていまう。
「それで?実際の症状はどうなってるの?」
「つわりは勿論だけど…人によっては母乳が出たりするって!」
「ブフゥッ…!?」
口に含んでいたコーヒーを吐き出してしまった。
それほど、嶺二が言ったことは衝撃的だった。
「ランランー、ちょっと汚ないよぉ?」
「テメェ…っ、何てこと言いやがる!?」
そしてコイツは何故躊躇なく口に出来る!?
恥じらいの心を持てッ!
そして、自重しろ、自重ッ!
、