逆転裁判*短編

□やくそく
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「ねぇ。ナルホドくん。真宵ちゃんと昨日なにしてた?」



「え?昨日って…あ、いや…あれは」




「ふぅん。出かけてたことは認めるのね。昨日はたしか矢張さんと
ラーメンを食べに行くだとか言っていたくせに。」



「……あぁーえっとね、それは」




「出かけてたまでは別にかまわないわ。けど…そのあと。

真宵ちゃんと…。キスッ…してたじゃない。」



「え!?え、僕と真宵ちゃんが!?」



「知らない、私わからない。きっとあなたは優しいから。」


「異議あり!それは誤解だよ。それにちゃんとそれはっきり見たの?」



「…知らないわよ。だってそのとき涙で前よく見えなかったんだもの」



「えぇー…それってさ、たぶん真宵ちゃんが目にゴミ入ったときのことじゃないかなあ…」



「えっ…?」



「で、でも出かけてた時だって!どう考えてもカップルが行くようなお店に入っていったじゃない」




「うううーーーん…名無しさんちゃん。目つぶってくれる?」




「え、なによ急に…。い、いやよ!私は…怒っているのよ。」



「お願い」



真剣な顔で言われる。



そんな顔で言われたら



瞑るしかないじゃない…。


「…わ、わかったわよ。」



首筋がひやっとして



それと同時に



「いいよ、目あけて」




「え…?」





「うん、似合ってる。真宵ちゃんにペンダント一緒に選んでもらってたんだ。
ほら、僕ファッションセンスないしさ…(笑)」



(…自覚してたんだ…)




「これを買いに…」



「うん…驚かせたくて。だから内緒にしてた。ごめんね」



「ずるいわよ、ナルホドくん。いつもいつも。」



「え?」



「私、ナルホドくんになにもできてないのに。今日だって…


疑って…怒って…ごめんなさい」




「そんなことないよ。でもね、もう疑わないでほしいな。

僕が好きなのは名無しさんちゃんだけなんだからね」



この先なにがあってもこの人を信じていこう


そうペンダントに誓った。


end
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