逆転裁判*短編
□会いたいから会いに行く
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────────次の日
「…成歩堂さん、元気かな」
なんてふと、思う。
同じ空の下にいて、
同じようにこの空を
見ているんだろうか。
今、私は学校の授業の一環で
成歩堂さんの住んでいる街とは
ひとつ隣の街の寮で3ヶ月の間住むことになった。
まだ2週間しか経っていないのになあ…。
連絡も、普段は自分からしない。
忙しいんじゃとか迷惑なんじゃとか思ってしまってなかなかできない。
1週間前、成歩堂さんのほうからメールをくれた。
凄く嬉しかった。
『大変だろうけど、頑張ってね。また戻ってきたらよろしく頼むよ』
将来、成歩堂さんの役に立ちたくて、今私は勉強を必死に頑張っている。
頑張ってね、なんて言われたら頑張るしかない。
でもそんな気持ちより今私の心の中は
会いたい∞声が聞きたい∞連絡したい
で埋め尽くされているのだった。
(だめだめ!我慢しなきゃ。そんなこと急に言われたら成歩堂さん困っちゃう。)
いつもみたいにそう押し殺して…。
「さっ明日もあるし名無しさんちゃんもう寝るよー!」
「うん、そうだね。おやすみ真宵ちゃん。」
そう言って、消灯する。