逆転裁判*短編

□すれちがい通信
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「よいしょっと」


名無しさんは先に台から降りて



成歩堂の椅子付近で書類の順番などを確認する。



ドキドキ…まだ胸がうるさい。



二人きりになるのは、今日が初めてじゃないけど…



好きな子と二人きりってやっぱり緊張するなあ…。



って乙女かっ!僕は…!!!



そんなことばかり考えて椅子から降りようとしたとき



足元がぐらついて足を踏み外した。



「わっ」


「危ない!!」


ドッシーン



音と共に地面に倒れる。



資料とファイルは散らばってしまった。



「…っだ、大丈夫?ナルホドくん…!!」



「っ!!あっ……うん。名無しさんちゃんこそ…」



な、なんだこの体制は!!



僕が名無しさんちゃんの上に覆いかぶさるような体制になっていた。



お、落ち着くんだ!!



名無しさんちゃんっていい匂い…するんだなあ。



シャンプーみたいな匂い…



何度も言うようだけど僕は決して変態じゃない。



大事なことだから…ね。
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