Cuore Luna
□プロローグ
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少女が一人、街道を歩いている。
彼女の肩には、容姿とは不釣合いな鎧が載っていた。
手には、弓束以外は全て光の粒子で具現化した弓が握られている。
その特異さが、普通の弓とは違うことを物語っていた。
少女がハア、と溜め息を吐いたとき――隣の草むらから、一匹の魔物が飛び出した。
「!!」
少女は驚き、目を見開く。
その時には、魔物は再び地を蹴っていた。
そして――
衝撃、
暗転、
それから、柔らかな光……――
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それから、四年の月日が経ったある日。
物語は始まった。