ゲスの極み

□ゲスの極み
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池内蓮美(28)は大学時代に就職が決まらず仕方なくバイト生活をしていた。
雇用保険をかけてもらいたくて正社員とパートで求人を探し面接を受けたがなかなか採用されず心が病んでいた。

9月初旬。
蓮美は清掃会社・鞄煌Oクリーン美輝の面接を受けにきていた。
ボロい建物に字が消えかかっている看板をみて不安を感じた蓮美。


社長室。
蓮美の履歴書をみながら社長の福岡利之は説明をはじめた。
「請負で後藤田栄光病院に週3日〜4日いってもらうことになりますが残業と早出のゴミ出しできますか?どっちも月4回程度で1時間です。」
「はい。大丈夫です。」
「ほんとに?病院だから厳しいし患者さんや職員ともコミュニケーション上手にとってくれるひとがいんだけど。」
「大丈夫です。」
「・・・そう。合否は3日後連絡します。じゃあ一応サイズ聞いとこうか。靴は?」
不愉快に思いながらも蓮美は
「(一応って?)24.5」
と答えた。
「服とズボンは?」
「両方Mです。」
「それではまた連絡します。」
「ありがとうございました。それでは、失礼いたします。(絶対落ちたい
・・・!!)」
「はい。気をつけて。(まぁ雇ったとしても3日しかもたんだろな。)」
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