甘い疑惑

□後編
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「北朝鮮のリュウ ジョンウォン総書記の後継者候補ナンバーワン・リュウ アルロ氏が第二夫人を迎えられました。お名前はパク メジョンさん 30歳です。」
「これは異例のことですよ。妾と結婚式盛大に挙げるなんてありえないことですから相当気に入ってるようですね。」
「先程VTRにも映ってましたが、こちらがパク メジョンさんのお写真です。京極みやびさん似の美人ですよねー。」
「本物じゃないかってぐらいそっくりです。ただこの方は拉致されてきた韓国人とか日本人という噂もあるようで…。」

「初音…失敗したのか…!なにがなんでも3人で脱北すればよかった……!」
「初音はアルロと知り合いだったの?」
「Yes。私に用があって家に来た時に初音に一目惚れして毎晩お忍びでくるようになりました。そして3日以内に離婚するよう命令されたので脱北することにしました。3人一緒に脱北したかった。別々に脱北しないと目立つと初音に言われたけど何度も断りましたが、初音を信じて受け入れました。」
「(私と博のときと状況が似てる…姉妹だからってこんなことまで似るのね……)…脱北しようとした日にアルロに連れ去られたのかもしれないわ。(だとしたら相当アルロを恨んでるはず。)もし私が初音なら…国を滅ぼしてでも脱北して日本へ帰ります。」
レオンはまるで初音がしゃべってるかのように思えた。
「…リュウ氏の世を終わらせるのは不可能です。」
「始まりがあれば必ず終わりがある。いつかリュウの世は終わるのよ。会ったことない私が言うのもなんだけど、初音がその気になれば倒幕ぐらい成し遂げるわ…!」
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