死の秘宝
□覚悟
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私とシリウスが隠れ穴へと到着すると既に他のみんなは集まっていた。
『どうやら私たちが最後のようね』
「あぁ」
箒から降りて全員が集まっているところへと急ぐ。
すると突然……っ!
リーマスがハリーを壁へと押し付け、喉元に自身の杖を突きつけているのが目に入ってきた。
「リーマスっ!」
私の隣を並んで走るシリウスも、その光景を目の当たりにして走る速度をあげた。
終いにはシリウス自身も杖を懐から取りだし、握り締めるとリーマスへと向けている。
(このままじゃ本当に攻撃しかねないっ!)
リーマスからもシリウスの魔術の腕は最高だと何度も聞いたことがある。
リーマスからだけではなく、キングズリーやトンクスからも……
『シリウス!落ち着いてっ!
リーマスには何か考えがあるのよっ!』
2人の元へと近づくにつれて話し声が途切れ途切れに聞こえてくる。
「いいから答えろっ!」
いつものリーマスの口調ではない。
何かに焦っているような……
そんな鋭い言葉だった。
ハリーの答えを聞けば、リーマスは静かに杖を下ろし2、3歩後退る。
「リーマスっ!
お前、何でこんなこと!?」
シリウスは未だに興奮したようにリーマスの胸ぐらを掴み、物凄い剣幕で問い詰めている。
リーマスは冷静に、落ち着き払ったようにシリウスの腕をゆっくりと解くと目線を落としながら口を開いた。
「裏切りがあったんだ……
今夜、ハリーを此処に移すことが漏れていた……
マンダンガスは死喰い人を見つけてすぐに逃走したんだ……っ!」
『じゃあ組んでいたマッド=アイは!?
無事なのっ?』
「あぁ一命はとりとめた……
ジョージも怪我を負っているっ!」
私はマッド=アイが無事なことに安心しながらも、ジョージが怪我を負ったという事実に衝撃を受けた。
「誰が漏らしたんだっ!」
リーマスは、いつもでは考えられないような大声で怒りを露にしている。
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