炎のゴブレット
□夢逃避
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我輩は悲鳴で我に返り、急いで声のした方へと走り寄った。
(誰がこんな面倒なことを…)
そう思い、始めはいつものように大股で歩いていった。
近づくにつれ人混みの中心に艶のある黒髪の女生徒が倒れていることがわかった。
我輩はその姿を見た瞬間鼓動が早くなったような気がした。
近づき体を支え声をかける
「Ms.名字!
返事をしろ、大丈夫か?」
『ス……ネイ…プ…先…せ……』
我輩の名前を呼び終わると名字は意識を失った
我輩は急いで名字を抱き上げ、残りの生徒に自習と告げると医務室へ向かった。
抱き上げて気づいたが、こいつの体はやけに細い…
驚くように軽く…
学年を疑ってしまうほどだ
そんなことを考えている間に医務室へ着き名字を一番奥のベッドに寝かせた。
「校長に報告してくるため後は頼む」
マダムポンフリーにそう告げ、我輩は校長室へと向かった。