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□お前ら早くくっつけよ
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※学パロっぽいもの




同じクラスの、カガリくん。頭が良くて、かっこよくて礼儀正しい。おまけにスポーツ万能。そんな彼は女の子達の注目の的だ。毎日誰かしらに声をかけられてるのを見かける。
私はその様子を離れたところから見て、いいなぁ、なんて思ってるだけ。気になってるのに、仲良くなりたいのに、話し掛ける勇気がないのだ。そもそも、向こうは私の名前すら知らないだろう。いつも地味に教室の隅っこにいる人、程度に思われていればまだいいほうだ。


「好きなら話し掛ければいいのに」

「む、無理だよ…!恥ずかしいし!」

「見てるだけじゃ何も始まらないんじゃない?」

「…それでも、いいの!」


こうやってカガリくんを見つめていられるだけで十分幸せなんだから…。


「ユキナさん」

「!」

「なに、カガリ」

「先日借りた本、お返しするのを忘れていたので」
 
「わ、私ちょっとトイレ…!」


カガリくんがユキナちゃんに話しかけてきたものだから、横にいた私の動揺っぷりは半端じゃなかった。すぐ近くに、カガリくんが…!だめだ耐えられない、トイレで頭冷やしてこよう!







「前途多難…」

「?…あの、志崎さんとお友達なんですね」

「うん。…なんで?」

「いえ…僕、彼女に嫌われてるようなんです。授業中も鋭い視線を向けられるので、僕が彼女に何か悪いことをしてしまったのかと思いまして」


ユメが教室を出ていったあと、そんな会話があった。
…ユメ、今のカガリの台詞あんたに聞かせてやりたいよ。


「志崎さんと仲良くなるにはどうしたらいいんでしょうか。最近そればかり考えていて…」


おかしいですよね、でも彼女のことが無性に気になってしまって、とか胸の辺りを押さえて言うカガリはどっからどう見ても恋する乙女のそれだ。若干引いた。


「えーっとね…」

「はい」

「ユメは恥ずかしがり屋なの。でも根気よく話しかければちゃんと会話してくれると思うから」

「なるほど」

「頑張ってよ、ほんと」

「分かりました、やってみます。御助言ありがとうございました」


その後、カガリに話しかけられユメは湯気が出そうなくらい赤くなっていた。それに気付かないあいつもどうかと思うけど、とりあえず今言いたいことはただ一つ、






お前ら早くくっつけよ

(はー、見てるこっちがもどかしい)








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