世界を救いたいなら
□本末転倒
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結局、何の情報も得られなかった。
再び皆が集まる。
「なんか分かった事ないの?」
「そりゃないヨ。」
「特に無し。」
『靉嚠、テメェ甘味食ッたな?』
『ありゃー バレた?』
『テメェからクソ甘ッたりィ匂いがすンだよ!』
「すまない。私がたまには休憩をと提案した。」
『時雨のお嬢ちゃん…』
「アンタみたいな奴がいたら世話がやける。
ここは私が言っておくからアンタは黙っとけ。」
時雨が小さい声で靉嚠に話す。
誰にも聞こえてはいないが、耳がいい紅爬にはだだ漏れだ。
「時雨オカン…」
「何か言ったか?」
「いえ、何も言ってません。」
『まァ…波風がそォ判断したなら別にイイが…』
「で、どうすんの?もうやる事ないヨ。」
「もう疲れたわ。眠たい。」
「永眠するか?」
時雨が紅爬に銃口を向ける。
「嘘だって!」
『とにかく、なンとか情報を集めねェとな』
エルがなんとかまとめる。
「…で、手掛かりあんの?」
『………』
しばらくは沈黙の状態が続いた。