10/07の日記

22:37
舞台『薄桜鬼・病院』
---------------

アナウンス「沖田教授の総回診です」


「いつから変わってしまったの?」


斎藤「さぁな」


沖田「僕は優秀な外科医だ」





「総司!一!」


沖田「なに?」
斎藤「なんだ?」


「三人で薄桜大学の教授を目指してこの医学部を支えていこうね」


沖田「勿論」

斎藤「ああ、そうだな」


私たち三人は幼い時からの付き合い。

小学校から大学、病院までみんな一緒に合格。

私たちが医局員のときは夜遅くまで研究に没頭して教授に呆れられたこともあったな。

学会では成果が認められるほどの実力を三人は持っていた。

でもある日、転機が訪れた―――





医局員になってから3年の月日がたったころ・・・


看護師A「ねぇ、第一外科の沖田助教授素敵よね」

看護師B「第一内科の斎藤助教授もイケメンで患者から人気があるのよ」

看護師C「何を言っているの?病理学の不知火助教授も素敵じゃない」


看護師A「あの三人が次期教授でこの薄桜大学医学部を支えていく逸材なのよねぇ」


そう、私たちが三人まとめて助教授になったこと。



沖田「大丈夫ですよ、僕に任せてください」


薄桜大学医学部第一外科の沖田総司助教授


斎藤「痛むところはないか?」


同じく第一内科の斎藤一助教授


「これより、解剖を始めます」


同じく病理学の不知火瑠華助教授


次期、教授とも噂されていた



私たちが助教授になって3年がたったころ…


近藤「歳、教授を総司に譲ろうと思う」


土方「近藤さん…」


近藤「最近の総司は…」


そう、上司の近藤教授とぶつかり合う毎日。

助教授になってから変わった。


沖田「近藤さん、教授は僕がなりますから」


近藤「総司…」


「総司、そんな言い方ないじゃない」


沖田「僕はもっと上にいきたいんだ」


総司の想いは違った方向に進む―――



そして総司が教授になって2年・・・



総司のもとにある患者が訪れた。
診断したら癌だった。


木村「先生、手術しか方法がないのでしょうか」


沖田「助かりたいのなら手術するしかありません」


木村「そんな…先生なんとかなりませんか」


中岡「沖田教授は癌専門の医者です。安心してください」


遺族は納得しないまま終わったが…


最初に木村信也を診断した一は


一「総司、レントゲンに影がある。一度検査したほうがいいのではないのか」


総司「何を言っているの?そんなのあるわけないじゃない」


「見せて…。

これ再検査したほうがいいわよ」


沖田「煩いなぁ!僕の診断は間違っていないんだ!
二人とも”助教授”なんだから口を挟まないで」


「総司…」


斎藤「総司!!」


総司は部屋から出て行った。


「どうしちゃったのかしら…」


私たちの不安は続いた。
手術前のカンファレンスを始まった。
病理学の私も参加させてもらっている。


井吹「先生、この影が気になります」

沖田「何をいっているの?ただの結核にきまっているじゃない」

小鈴「…」

井吹「でも!肺に転移しているようにみえますが…」

沖田「何度も同じことを言わせないで」


「総司…」


高圧的に押し切り結核ですすめ、手術に進めた。


沖田「手術日は…

12月23日」


井吹「沖田教授、その日は…」


沖田「そうだよ、近藤前教授の退官日だよ」


そして手術日を迎えた。



近藤「…これだけか?」


井吹「…はい」

近藤「なんと…」


最後の総回診に総司は来なかった。



「総司の馬鹿」



土方「近藤さん…」


近藤「歳、総司…のやつは変わってしまったな。

お前さんは変わるなよ」


近藤さんはそういって薄桜大学を去った――

そのあと、総司は学会のためドイツへと旅立った。

その間・・・



「大丈夫ですか!?」


私が見回りをしていたら…木村信也さんの様態が悪化。


斎藤「どうした?」


「木村さんが!!」


斎藤「見せてみろ」


中岡「内科は出て行ってください」

大村「ここは私たちが!

井吹、沖田教授に連絡をして支持をあおげ」


井吹「はい!!」



だが…


木村信也さんは帰らぬ人となった。


総司がドイツから帰国したとき・・・



沖田「“薄桜大学医学部第一外科沖田教授を訴える”なにこれ?」


死因に納得のいかない遺族が訴えた。


斎藤「木村さん、正確な死因を調べるために解剖することを進めます」


理香「そんな!解剖なんて…」


「…私も斎藤助教授と同じ考えです」



遺族は解剖は望まない。
遺族が帰ったあと
二人は…


「ねぇ、一」


斎藤「なんだ」


「総司、肺の転移見落としているよね」


斎藤「ああ…」


そして…



理香「遺体の解剖をお願いします」


「わかりました、お受けします」



遺族側は弁護士を探し…


原田「初めまして、原田佐之助法律事務所の原田です」


裁判が始まった――――



斎藤「俺が証言台にたつ」


「え?」


斎藤「これは総司を訴えるのではない」


「一らしいね。でもそんなことしたら…」


斎藤「わかっている」





斎藤一の妻、千鶴は・・


千鶴「(煌びやかだな)」


風間学長の奥様にお食事に誘われた。
そこには沖田教授の妻、千の姿もあった。


君菊「ねぇ、斎藤さん」


千鶴「は、はい」


君菊「貴方からご主人さまにいってくれないかしら」


千鶴「え?」





裁判は進む―――


斎藤「私は…」


天霧「それでは…」


沖田教授には風間からの紹介で優秀な天霧弁護士がいた。


原田「では、お伺いします」



そして…


山南「斎藤君、もしよければここにいってみないかね?」


近藤「わかった、私が裁判に出よう」


坂本「久しいの、近藤」



近藤さんと坂本さんが法廷で戦う。



原田「なぜ、勝てない…」


「話すことにつきるのではないでしょうか」


原田「え?」


「今までの裁判は医学についてばっかりで遺族や第三者にはわかりません。

尋問ばかりではなく

遺族と教授の対質尋問にしてみてはいかがでしょうか」


原田「あぁ」


裁判も終盤に向かう頃・・・


「ねぇ、匡」

匡「なんだ?」


「私と離婚して」


匡「!!!」


「お願い」


匡「断る!!何故だ!!」


突然離婚を切り出した瑠華。
その理由は…






沖田「裁判は僕の勝ちだよ」


「そうかしら」


沖田「どうして君が…」





果たして裁判の行方は―――

前へ|次へ

日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ