main{短編2)

□無意識な小悪魔
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例えば、うだるような暑さでアイスを食べるときも…………
何故か半分溶けるまで値踏みをするかのように見つめ、溶けてきたのが白い綺麗な指に垂れたらペロリと舐め、そこから下からてっぺんへと舌を滑らせ、口に含む時も妙に艶かしい声を喉の奥で発して食べる。
……これがバニラアイスだと、たちが悪い。
これでリオンは鼻血を大量に流し病院に運ばれた。

マカオとワカバは
「ありゃあ存在がエロい」
ロキは
「グレイの色気は怪奇現象を引き起こすね」
ジュビアは
「グレイ様はエロ神様です……ジュビア……もう、だめ、」
リオンは
「眼福」
と言い残し、グレイの虜になってしまった。

昔、グレイが何をするにも色香を振り撒くので、耐えられなくなり俺はグレイに、
「何でんなに色気振り撒くんだよ!?」
っと怒鳴り付けた事がある。
そしたらグレイはポカンと薄い形のいい唇を開けて小首を傾げた。
黒いちょっと長めの前髪がサラリと流れる。
「……俺、色気なんて振り撒いてねぇし……つか男にんなもんないだろ?」
こう言われてしまえば、俺はただただ頭痛に悩むだけだった。
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