legendary girl

□two
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「なあ知ってる?今日転校生来るんだってさ!」



「知ってる知ってる、知ってるからもうちょっとボリューム下げてよ。」



「でも、なんでこんな時期に?」



「さあ?親の仕事の都合とかじゃない?大体引っ越しの理由ってそんなのでしょ。」



「こんな金持ち学園に来るか?普通。」



「そこ自分で言っちゃうんだね。」



「めっちゃすごい人来るみたいだよ!なんでも、世界にあるたくさんの大きな会社を傘下におさめてるらしいし、世界トップ企業のところの子だって!」



「マジで?とてつもないじゃん!」



「俺らじゃかないっこねーな!」



「転校生、女の子らしいよ!めちゃくちゃ美人って聞いた!」



「お前なんでそんなに知ってんだよ。」



「……え、なんでだろ?」



「…はぁ、聞いた俺がバカだった。」



「そういえば、あの子も綺麗な子だったよね。」



「そうだな、俺たち全員あの子に会った瞬間に惚れてるんだもんな〜(笑)」



「声もすごい綺麗な声だったよね!いつもいつも歌ってもらっては聞き入ってたし!」



「あの子の声は不思議だよな。なぜか癒されるんだもんな。」



「俺のお父さんが言ってた。あの子は、[legendary girl]なんだって。」



「[legendary girl]?どーゆう意味?」



「伝説の女の子って意味だよ。」



「伝説の女の子か〜、そう言われればそうだよね!」



「そういえば、この学園にもあったよね?伝説。」



「この学園っていうか…世界の伝説?」



「あ〜、あったね。それがもしあの子なら…あの子は本当に伝説の女の子なんじゃない?」



「いやいや、ないない。伝説なんて信じないの。子供じゃないんだから。」



「えー、でもちょっとは希望持ちたいじゃん?」



「仮にそうだとして、あの子は今どこにいるのかわからないんだよ?ちゃーんと現実をみようね。」



「じゅうぶん見たし!それに転校生があの子ってこともあり得るかもしれないじゃん!」



「何を根拠に言ってるのかな?そんな漫画みたいなことないよ。」



「ちぇっ。」



「まあ良いじゃん、信じるのも悪くないよ。」



「そうだね、信じなきゃ伝説なんて生まれないし。結局伝説は本当なんだよ。」



「[legendary girl]か……。」



「あの伝説の主役に値する女の子なんでしょ?きっと想像以上の子なんだろうね。」



「現れるかな、[legendary girl]。」


「それと共に、[神姫の間]もね。」


「[神姫の間]?なにそれ?」


「あれ?知らない?


伝説に刻む者
その名を置いて汝姿を現せよ
誰もが敗弱するであろう容姿
誰もが驚愕するであろう美声
すべてを成すのは刻む者であ る
汝、姿を現せば
時近くにてあらわる真の姿
我は長い年月を歴て汝を待つ」



「…なにそれ?」



「[神姫の間]の物語。これもお父さんが教えてくれたことなんだけど、その[神姫の間]は[legendary girl]を待ち続けているらしいんだ。」



「で、その[神姫の間]ってどこにあるわけ?」



「さっきの物語で言ったでしょ?時近くにて現る真の姿って。つまり、[神姫の間]は[legendary girl]が現れるまで現れないの。」



「なにそれ意味わかんないんだけど!」



「俺だってお父さんから聞いたからよく知らないんだよ!」



「お父さんよく知ってるんだな。」



「うん、自慢みたいに聞かされて育ったからその話忘れたことないよ。」



「じゃあそのお父さんもこの学園の生徒の一人だったのかもな。」



「とにかく、伝説のことは伝説のことで早く転校生見たいな〜!」



「お前なぁ…。」



「しかもしかも!転校生、俺らのクラスらしいよ!」



「まじかよ、結構やばいじゃん、ヤバイ奴じゃん。」



「まあ楽しみだね。転校生が伝説と関連してるのか。」



「え、結局そこ?」



「まあ関連してないだろうけど。」



「まあないでしょ。」



「俺は転校生があの子だってちょっと希望持っとこ!」



「まだ言ってたの?それ。」



「だーかーらー!希望だけでも持ちたいんだって!」



「無理じゃね?俺らもうあの時離れたっきりかれこれ13年だぞ?」



「ですよねー、完璧忘れられてますよね。」



「忘れてるどころか現れないよ。それでも俺たちはあの子を想い続けてるしかないの。」



「もちろん想い続けてるよ!それにあの話もあるし。」



「まあまあ、募る話は後にして、教室行こうぜ?担任拗ねてるだろうし。」



「そうだな!」
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