七つの大罪
□破壊の女帝 前編
1ページ/8ページ
―――大昔、1人の女神が堕天した。
人間を愛するが故に、地に堕ちた。
それを、彼女は理解出来なかった。
人間が嫌いだったから。
人間は愚かだ。
意味の無い争いを同族同士で繰り広げ、太陽を黒雲で覆い、大地を枯らした。
失うものがあるだけで。
何も得られはしない。
裏切り、裏切られ。傷つけ、傷つけられ。
何千年の時間(とき)が流れようと、理解しようともせずに繰り返す。
そんな種族を、どうして愛することが出来ようか。
これが彼女の言い分だった。
でも、それはただの言い訳なのではないかと思う。
その理由は、きっと―――……。