Dream‐Menu
□〜Happy Valentine〜
1ページ/5ページ
私名無し君は、ただいま声優の梶裕貴と秘密の交際中。絶対まわりにバレてはいけないのだが…
「最近忙しくて会えなくて、今日も二人の時間はないけどさ…仕事、同じ現場だったから俺すっげー楽しみにしてたのに…いくら俺との関係が秘密だからって、みんなと同じチロルチョコって何?俺って、君の彼氏だよね?」
って今、休憩の間にお怒りメールをもらった。
私だって、バレないように考えがあったのに、ムカつくメールに返信をせずに他の人と話を続けた。
同じ現場の女の子からチョコを笑顔で受けとる梶くんを気にしないようにしていると、また、メールがきた。
「君ちゃんのは“ダサいの”だったけど、あの子に貰ったチョコはイイやつみたいだ(★ ̄∀ ̄★)ニカッ!!」
私だって、真剣にいろいろ考えてるのに…何回もくるメールと、他の人から笑顔でチョコをもらっている梶くんにイライラして、つい怒ってメールを返した。
『あっそう、よかったね(`ε´♯)!!おめでとう!!』
「仕事終わったら、あの子からのチョコ大事にたべますよ!!」
いつの間にか、いじはって喧嘩メールになっていた。
無事仕事終わって、梶くんとは一言も話すことなく帰宅した。
家に帰って、今日はこんな喧嘩するハズじゃなかったのに…。
今日まで、すっごく悩んで昨日のよる必死に鼻歌混じりにチョコ手作りして…
箱づめして、ラッピングして…
こんなハズじゃなかったのに…楽しい日の予定だったのに…。
そう、思ったらいつの間にか涙が溢れてた。
思い描いていた今日が頭に浮かぶ一方、嬉しそうにチョコを受け取る梶くんも浮かぶ…
どれだけたっても、涙は止まらなかった。
しばらく泣き続け少し、落ち着こうと思い、のみものを取りに冷蔵庫へ。
開けると、そこには入りきらず余ったチョコが…
余計に涙が出た!!