Love Is Moment
□プロローグ
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「やっと着いた…」
目の前に立ちそびえる建物。
かの有名なジャニーズ事務所。
私はある人に呼ばれてここへ来た。
入り口に入ると受付がすぐに目に入る。
私は入館許可証を頂き、目的の部屋へと向かう。
コンコンコン
「どうぞ、入ってください」
ノックをすると中から聞こえる優しい声。
そっとドアを開けると、そこには懐かしい顔があった。
「失礼します」
「やぁ、久しぶりだね〜名前クン」
「お久しぶりです、喜多川社長」
そう、私は喜多川社長に呼ばれてここへ来たのだ。
実は、昔色々とご縁があり、その付き合いが今でも続いている。
「実はyouにお願いがあってね。直接言いたかったものだから」
「お願い、ですか?いったいどのようなことでしょうか?」
「youに、マネージャーをやってほしいんだよ」
「はい?」
まさかそんなことを言われると思っていなかった私は、頓狂な声を上げてしてまった。
「えぇー、何その反応」
「いやだって、急に何を…」
「まぁいいからいいから。youはキスマイのマネージャーね」
「え、いやちょっと…」
状況が飲み込めていない私に、社長はどんどん話を進めていく。
「まぁ、そういう訳だからよろしく頼むよ〜」
「え、よろしくって…。そもそも何で私なんですか?」
「うーん、それは難しい質問だなぁ。まぁ敷いていうならyouのその落ち着いた感じが彼らには必要かなって」
「は、はぁ…」
そんな大雑把な説明に、私は困惑する。
そんなこと突然言われても…
「じゃあそういうことだから、」
「ちょっと、待ってください」
「なにかなyou?」
「一つだけ、条件があります」
「…条件?」
僕にそんなこと突きつけるなんて、youは度胸があるね〜
社長は続けてそう言った。
しかし、調子のよい社長に、私は冷静に返事をする。
「マネージャーを任されるなら、私男として振る舞いますから」
「へ??」
あまりに予想外の返事だったのか、社長は目を丸くしている。
「それは、具体的にどういうことかな?」
「男装して、完全に男として振る舞います」
「何でそんなことをする必要があるんだい?」
「それは…」
女として、見られたくないから…
そんなことを言ったら社長に笑われるだろうか?
だけど、ここはジャニーズ事務所。
万が一のことがあれば、大変な迷惑をかけることになる。
「男として振る舞うほうが楽だからです」
「youに男装の趣味なんてあったっけ?」
「いや、そうじゃなくて…」
「まぁ、いいや。わかった。youがそれで引き受けてくれるなら任せるよ」
「ありがとうございます…!」
そんなこんなで、私は男としてKis-My-Ft2のマネージャーをすることになった。
もし女だってことがバレたら?
そんなことはまったく考えていなかった。
まさか、バレるなんてことはあり得ないだろう…
男装には少し自信があるし、声も低くできる。
そんな軽い気持ちで、私はマネージャーの仕事を引き受けた。
そのあと、どんなことが待ち受けているのか、彼女は知るよしもない…。
End.