〜メニュー〜 (喫茶)
□渚の・・・ (司編)
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何もかもが王子様みたい。
ちはやが、司に対して抱いた印象が、それだった。
すらっとした長身。
武道を嗜んでいるらしく、鍛え上げられ程よく引き締まっている筋肉。
京也ほどの明るい色ではないが、人目を引く髪色にアイスブルーの瞳。
王子様、って騒がれるのも頷ける。
むしろ一般人には見えない。
そんな雲の上のような存在の人が今私に何を言った?
・・・クルーザー・・・?
「あぁ、親戚がもっているんだ。」
それと、私と何の関係があるのだろう?
そうとうポカンとした顔をしていたようだ。
司さんが、少し目を細め微笑んでくれた。
そんな無駄に微笑まないでください。
あまりの甘い空気にいたたまれなくなります・・・。
「・・・よければ、一緒にどうかな?」
ちはやは、自分の耳を疑った。
今彼は何と言った?
何に乗るって・・・?
司の誘いに混乱気味のちはやは、言われるままの日時と待ち合わせ場所、時間まで了承していた。
えーと、つまり司さんと・・・クルーザーでデート?