ウルトラマンゼロIF―NEW EARTH ODYSSEY―

□SEQUENCE03『再会、シンとマテリアルズ』
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「まさかこんな早くに会えるなんて思ってなかったよ」
「私もです、まさかこの街にやって来るなんて」
 喫茶店『翠屋』で再会を果たしたシュテルとシン、テラス席で注文の品を置いたがてらに会話を交わしていた。
「他の奴らは?」
「ディアーチェとユーリは大学、レヴィは仕事です、私は大学の抗議がないのでこうして早めの時間に」
「魔導師以外にもいろいろやってるんだな」
 感心するシン、管理局の依頼だけで生活しているものだと思っていたが、こうしてちゃんとこの世界の社会に馴染み、この世界で自分達がやりたい事をしていることに。
「ええ、レヴィは民間航空会社のパイロット、ディアーチェは大学で考古学、ユーリは環境学、私は天文学を専攻しています」
 本当にそれぞれやりたい事が固まっているのだとさらなる感心を示しながらコーヒーを飲む、ブラックコーヒーだ。
「何も入れないのですか?」
「ああ、ブラックが結構好きなんだよ、あれからいろいろあったからな」
 この海鳴市に来るまでの間、いろいろな所を転々としていたのでブラックコーヒーを飲む機会もあった、子供っぽいところがあるので苦手かと思いきや、全然飲めていた。
「活躍はテレビのニュースで拝見させてもらっていますよ」
「へへっ、カッコいいだろ?」
 やはりカッコ付けであるが、事実なので否定できない。
「いちいち聞かなければカッコいいと思えますが」
「手厳しいな」
 辛口な発言に苦笑するシン、やはりまだまだ子供であるとシュテルは実感する。
「そういえばあなたは今、何歳なのですか?」
「歳? 俺は………地球人で言うと17歳だよ、実年齢はもっとあるけど」
 やはり年下だった、シュテル達は二十歳を迎えている、あくまでも地球人年齢としてはだが、実際は5900歳と6000年近くは生きている。
「てかさシュテル、いいのかよ? もう持ってきたんだから戻らないで?」
 注文の品は置いた、だからもう用はないはずだと思ったシンは聞いてみた。
「休憩時間中です」
「あ、そうなの」
 それを聞いてシュテルがゆっくりと話している理由も分かった。
「俺となんかと話してて楽し?」
「興味深いです」
 なんせ、ウルトラマンと会話をしているのだから、休憩中なためシュテルも椅子に座り、楽にした。
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