ウルトラマンゼロIF―NEW EARTH ODYSSEY―

□SEQUENCE04『ネオスーパーGUYS出動せよ』
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「レヴィ、早くしないと遅刻しますよ」
「後もう一枚!」
「それで何枚目だ!?」
「五枚目ですディアーチェ」
 ガイガンの襲撃から二週間、紫天一家は今日も騒がしい朝を迎えていた。
「だって当分王様のご飯食べられないじゃん、だから」
「ぬぬぬ……」
 そう言われてしまうと反論ができなくなるディアーチェ、仕方なくもう一枚トーストを焼くことにした。
「まったく………」
 遅刻すると言っているのにも関わらずと思いながらも、レヴィの気持ちは分からなくもなかった、なぜならば、シュテルもそうだからだ。



 時は戻って二週間前、ガイガンとの戦いの後、そこで出会ったアカネに言われたあの一言が原因であった。



「ネオスーパーGUYSに?」
「そうよ」
 確認のために尋ねるシュテル、アカネは二つ返事で返す。
「我らが魔導師ということを知ってのことか?」
「ええ、油田山に潜伏していた宇宙人を追い込み、さらにはこの怪獣災害の避難誘導、ウルトラマンへの援護、これらの功績からしてあんた達はネオスーパーGUYSに入隊する資格があるわよ」
 全て勝利へと繋がった功績、今回の事もあり、アカネは余計に紫天一家を欲しくなっていた。
「ですがよろしいのですか? 管理局と繋がりがあるとはゆえ、私達がネオスーパーGUYSに入っても?」
「嫌な顔はされるでしょうね、まぁされるだけなら別に構わないでしょ?」
 管理局はネオスーパーGUYSが魔導関連に介入する事をよく思ってはいないが、あくまでもここは管理外世界、管理局自体もそんなには介入できない、できるとしたらそれはやるべき事をやり、対等な話し合いができる場を設けられた時だけだ。
「それに、魔導師がいれば全部あっちに任せないでこっちでも魔導関連の事件を対応できるだろうしね」
 ウルトラマンに任せっきりはもちろん、管理局に任せっきりなのもネオスーパーGUYSの名が廃る。
「嫌ならそれまでよ、無理強いはし………」
「はいはーい! 僕入る!」
 最後まで言わせてくれなかった、レヴィが大きな声で入隊志願してきたため。
「…………」
 アカネは無言で見てきた、シュテルは目を瞑り、ディアーチェは呆れた表情、ユーリは苦笑い、三人の反応から見てレヴィがそういう性格であるのが伺えた。
「だが、仕事はどうするんですか?」
「そうだった」
 何も考えていなかった様子、入りたい気持ちは本物だろうがそちらをどうにかしなければならない。
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