ウルトラマンゼロIF―NEW EARTH ODYSSEY―

□SEQUENCE08『海底基地SOS』
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 ここはR海域の海底にある地球に置かれたZAP総本部所属の海底基地。ここではギャラクシークライシス以降の海中の調査しているZAPの施設だ。ギャラクシークライシスは怪獣を呼び寄せるだけではなく、地球の地殻や資源にも影響し、地理が変化しているため、再調査は欠かせないのだ。これを、宇宙という危険が隣り合わせのスペースミッションのエキスパートであるZAPが担当し、ネオスーパーGUYSと協力しながら、調査と採掘を行い、ZAP海底基地を一括りに纏め、人々からは『ZAPオーシャン』と呼ばれている。



「最近丘(地上)に上がってないな……」
「なんだよ?彼女でもいるのか?」
 管制室でモニターを担当するZAPオーシャンのクルー達は他のZAPと同じように作業服のようなZAPスーツを着用して職務に当たっている。
「違ういますよ、海の底にずっといるといつも三食魚、飽きてきたなって思って」
「そうか、お前、今まで宇宙勤務だったからな」
 ZAPオーシャンの海底基地やネオスーパーGUYSオーシャンは海の中にあるがゆえ、経費削減のために三食ともに魚料理になってしまう事がよくあるのだ。
「丘に上がって肉が食いたい! ラーメンも食いたい!」
「後一週間もすれば慣れるさ」
 先輩のクルーは笑ってそう返した。すると、スピーカーから音が漏れだし、すぐにモニターを睨んだ。
「なんだこれは!?この基地付近の海水の温度が急上昇しているぞ!?」
 温度計を見ているとみるみる内に海温が急上昇していき、熱湯並みの温度にまで上がってくる。このエリアには海底火山などはなく、海温が急激に上昇するような要素はどこにもないはずなのだ。その時、基地に強い衝撃が走り、内部が大きく揺れた。
「何が起きたんだ!?」
「何物かによる攻撃を受け……うわっ!?」
 また大きく揺れ、管制室を担当している何人かのクルー達は椅子から落ちてしまう。
「ば、バイオセンサーに反応有り、パターンレッドです!」
「怪獣か!」
 つまり、この攻撃は怪獣から受けているものだったのだ。それが判るとまたまた衝撃が走り、エアディスプレイの画面がざらつく。
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