ウルトラマンゼロIF―NEW EARTH ODYSSEY―

□SEQUENCE09『凍てつく龍と双頭の火炎龍』
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 ここは湾岸エリア、そこに特別な倉庫が新設されており、周囲には報道機関の関係者、そして、その倉庫に入れられる物を一目見ようと多くの一般人が集まっていた。
「本日、この湾岸エリアに生物科学研究所が設置した特別倉庫に南極の氷山の中から発見された恐竜ギガザウルスが運ばれてくる予定となっております」
 人々の目的はそれなのだ、先日、南極を防衛する『ネオスーパーGUYSアンタクティカ』が冷凍怪獣ペギラとの戦闘中に外したミサイルが氷山に命中、その中から姿形がはっきりと残った、冬眠中の巨大な恐竜を発見されたのだ。身長が120mもあり、かなり巨大な恐竜で、種類はジュラ紀に生息していたと言われるアパトサウルス、またの名をブロントサウルスで、日本では雷龍と言われていた。極地生物学の権威である『京極博士』は冬眠しながら進化したのではないかと推測しており、もう恐竜ではなく怪獣であると述べ、名前も『古代怪獣ギガザウルス』に変更し、アーカイブドキュメントに記録された。そして今日、この特別倉庫に冷凍保存したまま、発見された恐竜もとい怪獣が運び込まれる予定であった。
「人いっぱいだな」
「一目見ようと集まって来ているのですよ」
 現場にはシンとシュテルが来ていた、もちろんギガザウルスを見物に来たわけではない、特別倉庫の警護のために派遣されたのだ。この前のシーリザーの時に悪の宇宙人連合軍が悪用しようとした事があったため、今回もそのギガザウルスが悪用されるのではないかと警戒して、ネオスーパーGUYSに警備の任務が言い渡された。
「見えてきました! ZAP SPACYの輸送船です!」
 一人のレポーターが叫ぶと一斉に人々は空を見上げる、その先にはワイヤーで冬眠するギガザウルスが入った巨大なコンテナをぶら下げたZAP所属の輸送船と、その護衛に就くガンウインガーとガンローダーが飛来してきた。護衛にはもちろんネオスーパーGUYSが就き、南極圏はアンタクティカ、太平洋はオーシャン、そして日本は我らがネオスーパーGUYS JAPANが担当し、輸送船の護衛を務めていた。
「こちらガンローダー、湾岸エリアに到着」
「こちらシュテル、G.I.G、倉庫を開けさせます」
 ガンウインガーにはレヴィ、ガンローダーにはハルカが乗っていた。シュテルの指示により特別倉庫の屋根がスライド、上からコンテナが入るようになる。
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