ウルトラマン〜無限の輝き〜※リメイクしました

□第3話『不死鳥の砦へ』
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 入学式から翌日、今は午前最後の時限のホームルームを迎えており、そのホームルームではクラスの代表を決めようとしていたのだが、そこでも問題が発生していた。
「織斑くんがいいと思いまーす!」
「ハヤタくんがいいでーす!」
 珍しいからという理由で二人の男子のどちらかを代表にしようと女子生徒達が推薦してきてしまった。
「ちょっまっ……俺はそんなの」
「自薦他薦は問わん、因みに他薦されたものに拒否権はない」
「えー………」
 千冬のその発言に軽く諦めムードが出る一夏であったが。
「なら辞退します」
 ツバサが辞退を申し出た。
「よし、なら織斑で決定だな」
「ちょっと待った! なんで俺はダメなんだ!?」
「ハヤタは拒否せずにちゃんと辞退すると申し出たからな、お前の場合は受け入れずにただ拒否しているだけだろうが」
 なるほどと思った、嫌々拒否するよりも受け入れて辞退した方がまだ綺麗で社交的な感じがする、なら俺もと辞退の言葉を使おうとしたその時。
「納得いきませんわ!」
 あのセシリアが怒鳴りながら立ち上がった、もちろんその怒気の理由は今時女子な考えなため。
「男がクラス代表なんて恥曝しですわ! 実力、経験、知識からすればわたくしが代表になるのが必然、それを物珍しいからとかなんてくだらない理由で、後進的な極東の猿にされては困りますわ」
 それは確実に日本人をバカにしたような発言だった、周りを見ればクラスメイトはほとんどが日本人、その表情は浮かないものになっていた。
「それに………よりによって肝心な時に来ない宇宙人なんて信頼するGUYSの人間なんか………」
(肝心な時に来ない宇宙人?)
 GUYSなど、防衛組織をバカにする人間はよくいる、だが、「肝心な時に来ない宇宙人」と聞いて思い浮かぶのはウルトラマンだ、ウルトラマンをバカにする人間は少ない、むしろ、ウルトラマンに任せて防衛組織を解散した方がいい人間が多いが、セシリアはどちらも快く思っていなかった、なぜかと思い考えようとしたその時。
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